08年度最低賃金闘争の概要

中賃目安超えの答申続く!
注目される高知地方債賃審の答申!

地 方 引上額 改定額 率%  結審日  発効予定 申立〆  採決状況等
-------------------------------------------------------------------
北海道 +13円  667円 1.99  8/25  
宮 城 +14円  653円 2.19                    使反
福 島 +12円  641円  1.91                    使反
栃 木 +12円  683円  1.79   8/22   10/20      9/8   労一部反、使反
群 馬 +11円  675円  1.66   8/20    10/16    9/4
埼 玉 +20円  722円  2.85                   全会一致
東 京 +27円  766円 3.65   8/25              労一部反、使反
山 梨 +11円  676円 1.65   8/27
長 野 +11円  680円  1.64                   労反
愛 知 +17円  731円 2.38 8/27                   9/12   公4+労5賛、使5反
滋 賀 +14円  691円  2.07   8/22    10/18         使反
大 阪 +17円  748円  2.33   8/22              使反
兵 庫 +15円  712円 2.15   8/25
和歌山 +11円   673円  1.66                   使退席
島 根 +8円   629円 1.29 8/25  
岡 山 +11円  669円  1.67   8/22                   9/8   全会一致
愛 媛 +8円   631円 1.28 8/26                      9/9
福 岡 +12円  675円  1.81  8/12     10/  5    8/27  使反
熊 本 +8円   628円   1.29  8/21     10/17         使反
鹿児島 +8円  627円   1.29  8/22     10/18         使反
-------------------------------------------------------------------

■中賃目安は、表1、表2のとおり。
<表 1>
ランク 金額 地方
A 15円 愛知、(千葉、東京、神奈川、大阪)
B 11円 栃木、富山、長野、静岡、三重、滋賀、(埼玉、京都、兵庫、広島)
C 10円 福島、茨城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、
      岡山、山口、香川、福岡、(北海道、宮城)
D 7円 岩手、山形、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、
      大分、宮崎、鹿児島、沖縄、(青森、秋田)

<表 2> 
地 方 最賃と生活保護のかい離額
北海道 53円、青 森 11円、宮 城 20円、秋 田  9円、埼 玉 41円
千 葉 16円、東 京 80円、神奈川 89円、京 都 33円、大 阪 34円
兵 庫 22円、広 島 22円


<高知地方最賃審議会専門部会等の予定>
8/28 第6回専門部会
8/29 第7回専門部会 
8/29 高知地方最低賃金審議会 答申予定
10/26 発効予定
 ※異議申し立ては、8/29の答申以降に



 
⇒ 高知地方最低賃金審議会での意見陳述日程決まる  
    
日 時  8月6日(水) 13:30〜
    場 所  高知労働局
    陳述者  @田口書記長 A最賃体験者  Bケースワーカー
    ※傍聴参加をお願いします。


 ⇒ 高知県労連の最賃闘争については、田口書記長論文を参照


1.最賃闘争


@最賃体験

 厚労省が示す最賃額で果たして憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」が営めるのかを体を張って
体験します。



A最賃体験発表と生活保護問題の学習討論会
  ⇒

□日時  4月25日() 18:00〜 

□場所  高知城ホール2F

 □内容  

1.最賃体験発表 
2.生活保護討論会

 −改正最賃法は、「生活保護基準の考慮」をうたっています。
 しかし、厚労省の生活保護水準と最賃額の捉え方には、多くの問題点があります。
 そのため、生活保護基準を下回っているのは、9県しかないと「豪語」しています。
 なんと高知も上回っていると(時給622円で!)。 高知県労連は、厚労省の主張の「カラクリ」を明らかにします。
  
(論争点)@生活保護の月額の計算の仕方。A最賃の月額の計算の仕方。
厚労省は@は低く、Aは高く計算し、@(生保)がA(最賃)を上回る県を少なくしようとしています。
@生保の計算では、厚労省は第二類冬季加算、年末一時金扶助、勤労者控除を加えていません。
 さらに、級地を県庁所在地だけではなく郡部も含めた加重平均にし、住宅補助の実勢価格に するなどの引き下げ
を図っています。
A最賃の月額計算では、厚労省は1日8時間、月22日の労働日で計算しています。全労連は、 毎月勤労統計の実際
の労働時間で計算すべきと考えています。
⇒ それは何故か。いまや賃金は3重構造。大企業、中小企業、不安定雇用労働者。以前は、最賃は中小の労働者の
賃金を規制するものでした。しかし、いまは不安定雇用労働者のそれを規制するものに。それらの労働者の特徴は、
時給の低さもさることながら、労働時間が自由に選べないこと。働きたくとも働かせてもらえない労働者が多いこと。
1日4〜5時間程度。1日8時間、月22日の労働日は、正社員のそれです。だから、全労連は毎月勤労統計調査が、より
現実に近いと考え、その時間で最賃月額を算定すべきだと主張しています。
            
  ⇒ 資料@(全労連・厚労省の比較表) 資料A(厚労省の比較図)
    ※全労連の計算では、全都道府県で最賃額が、生保額を下回ることになります。

  @ケースワーカー

 A労働局ないし審議会委員

 B県労連


 □最賃体験発表会・討論会(下の写真)
  
 












 

 ※残念ながら労働局は、出席拒否でした。7月の改定最賃法施行後に再度計画します。


 <トッピック>
   3月4日、県労連は、最賃問題で労働局の賃金室長と懇談を行いました。室長は、改正最賃法の施行は7月に
なるのではないか、  また、今期の改定は、改定最賃法に基づき行われるとの見通しを示しました。
   こちらが示した生保と最賃の比較基準については、「本省の判断待ち」の姿勢に終始した。
   昨年度の改定作業時に行った「生保の勉強会」の内容についても明言しませんでした。
 
 県労連は今後、最賃に関する要求をまとめ労働局へ申し入れを継続して
行います。また、来期の地方最低賃金審議会委員の推薦について公示が
2月29日に行われました。
 県労連は、田口書記長を推薦します。最低賃金の決定にあたってはさまざ
まな角度からの深い論議が重要です。
 県労連としてはこの間、最賃体験の積み重ね、未組織労働者(派遣を含
む)の幅広い労働相談活動、不安定雇用労働者の実態調査、若者雇用問
題での各方面との懇談などを積み重ねており、これらの経験を行政組織
の中で活かし社会貢献したいと考えています。
 また、委員の決定にあたっては徹底した情報開示(任命基準、任命の手
続き過程等)を求めていきます。行政の透明化は、行政と国民との距離を
縮め、真の意味で効率性を実現するために欠かせません。私たち県労連は、組織の狭い利益にはこだわりません。
「普通のことが普通に行われる行政」を求めて行きます。

 この懇談の様子は、テレビ高知で報道されました。ワーキングプアの解消、若者の働き方の問題には、マスコミも
注目しています。その大きなカギを最低賃金が握っているという捉え方をしています。
 今期の改定は、引き上げ額や都市部との格差の是正が注目されますし、それをすすめる委員の公正任命の点で
も注目を集めそうです。




   ⇒ 最賃は何を政策目標にしているのか?賃上げ率を大きく下回る最賃引き上げ率!
      不安定雇用労働者の低賃金を是認する役割に添加しているのではないか!怒りを感じる!




. 若者雇用シンポ   
   
    −若者雇用の実態とそれがもたらす貧困問題を社会的に告発し、改善の運動を呼びかける!


□日時 5月17日(土) 14:00〜

□会場  市町村共催会館(150人) 

□記念講演  生活保護問題対策全国会議 代表幹事 尾藤 廣喜 氏(弁護士 京都) 

<シンポジスト>(要請予定)

・県雇用政策課

・宇治電化学工業 西山彰一社長(決定)

・若者代表@ 派遣労働者(高知一般) 1名

・若者代表A 国公、自治労連、県教組から1名

・県労連



. 地域最低賃金審議会委員への委員推薦

  昨年の最賃引き上げは、中賃目安通りの7円で労働側委員含め全員の賛成でした。
  この結果、全国との格差は、拡大し今問題になっている若者の県外流出の原因の一つを助長 することにも
なってしまいました。
  全国的には、中賃目安以上の引き上げ勧告をした県もありました。
  私たち県労連は、県下の状況を考慮して高知県地域最低賃金審議会独自の判断をするように 要請してきま
した。
  しかし、結果は冒頭の通りです。この審議会には、私たち県労連の代表がいないのです。
  昨年も代表の推薦をしましたが、選ばれませんでした。

  私たちは今年度も、県労連の代表を審議会の労働側委員(5人)の1人に推薦します。
  地域最低賃金審議会に生の声と要求が繁栄できるようにしたいと考えています。
  ご支援をお願いします。

  ⇒ 高知県地方最低賃金審議会労働者代表委員の任命に関する要請書

  
□労働局へ公正任命の申入れ  ⇒ 記事

  ⇒ 県労連排除の不当任命(声明)
  ⇒ 労働局への申し入れ

  ⇒ 労働局との話し合い(4月18日)

  ⇒ 不当任命に対する審査請求(4月22日提出)



4.最低賃の大幅引き上げを求める意見書決議


採択状況
2008年7月3日現在
下表の17議会で採択され関係機関(衆参両議長、内閣総理大臣、厚労大臣、高知労働局長など)
に意見書が送付されました。

市郡 市町村名 採択状況
高知市
室戸市  
安芸市
南国市     
土佐市  
須崎市
宿毛市  
土佐清水市
四万十市  
香南市  
香美市  
安芸郡 東洋町
奈半利町  
田野町  
安田町  
北川村  
馬路村
芸西村  
長岡郡 本山町
大豊町  
土佐郡 土佐町
大川村
吾川郡 いの町
仁淀川町
高岡郡 中土佐町  
佐川町
越知町
梼原町     
日高村
津野町  
四万十町
幡多郡 大月町
三原村  
黒潮町




5.「円卓会議」の「高卒初任給では生保水準を大幅に下回る」

  ⇒ 「国民春闘共闘」ニュース 第41号 6・20行動特集で全労連小田川事務局長発言

  ⇒ 全労連小田川事務局長談話

最賃闘争     − 08年度 −